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Gammaでスライドを自動生成してみた|修正の手間と完成度を評価

2025.12.10 1分で読めます 生成AI総合研究所編集部

Gammaは「テキストプロンプトからプレゼンスライドを自動生成する」AIツールとして、2026年現在、世界で400万ユーザー以上が利用しています。PowerPointで1時間かかるスライド作成が10分で完了すると謳われていますが、「実際の完成度はどの程度か」「修正作業にどれだけ時間がかかるか」「ビジネス利用に耐えるか」という実務での疑問に明確に答える検証情報は不足しています。本記事では、実際に3種類のプレゼン資料 (営業提案、製品紹介、四半期レビュー) をGammaで作成し、作成時間・修正量・完成度・デザイン品質を定量的に評価します。

目次

  1. Gammaの基本情報と主要機能
  2. 検証1: 営業提案資料の自動生成 (作成時間・修正量の測定)
  3. 検証2: 製品紹介資料の自動生成 (テンプレート品質の評価)
  4. 検証3: 四半期レビュー資料の自動生成 (データ可視化の精度)
  5. 検証4: 修正作業の実態 (工数の詳細分析)
  6. Gammaの致命的な弱点まとめ
  7. Gammaをおすすめできる人・できない人
  8. 料金対効果の総合評価
  9. まとめ: Gamma導入の最終判断基準

Gammaの基本情報と主要機能

Gammaは2023年に米国でローンチされたAIプレゼン作成ツールで、「デザインスキルなしで美しいプレゼンを作る」をコンセプトに急成長しています。従来のPowerPoint・Keynoteとは異なり、AIがコンテンツとデザインを自動生成する点が最大の特徴です。

主要機能一覧

  • テキストプロンプトから自動生成: 「新製品Xの営業提案資料を10スライドで作成」と入力すると、タイトル・構成・デザインまで自動生成
  • ドキュメントからスライド化: Word文書、テキストファイル、URLをアップロードし、自動的にスライド化
  • テンプレート選択: 50種類以上のデザインテンプレートから選択可能
  • AIによるコンテンツ拡張: 箇条書きを文章化、不足している情報の補完提案
  • 画像自動挿入: AIが生成した画像、またはフリー素材を自動挿入
  • アニメーション効果: スライド遷移、フェードイン等のアニメーション自動設定
  • リアルタイム編集: 複数人での同時編集、コメント機能
  • プレゼンモード: Webブラウザで直接プレゼン実行、URLで共有
  • エクスポート: PDF、PowerPoint形式でダウンロード可能
  • 分析機能: スライド閲覧数、滞在時間の分析

料金プラン比較

プラン名 月額料金 AI生成クレジット 主要機能 致命的な弱点
無料プラン 0円 400クレジット/月 基本的なスライド生成、3プレゼン保存 保存数制限で実用困難
Plus 10ドル (約1,450円) 400クレジット/月 無制限保存、高度なテンプレート、優先サポート クレジット追加購入不可
Pro 20ドル (約2,900円) 無制限クレジット 全機能利用可、AI画像生成、カスタムブランディング 個人向けでチーム機能なし
Pro+ (チーム) 25ドル/ユーザー (約3,650円) 無制限クレジット チーム管理、共有ライブラリ、分析機能 高額、小規模チームには過剰

1クレジット = 約1スライドの生成に相当。10スライドのプレゼンを1回生成すると約10クレジット消費。無料プランの400クレジットは、10スライドプレゼンを40回生成できる計算です。

[図解: Gamma料金プランの選定フローチャート – 月間プレゼン作成数×チーム規模で最適プランを判定]

検証1: 営業提案資料の自動生成 (作成時間・修正量の測定)

新規SaaS製品の営業提案資料 (15スライド) をGammaで作成し、PowerPointでゼロから作成する場合と比較しました。

作成プロンプトと設定

入力プロンプト:

「新規SaaS製品『ProjectFlow』の営業提案資料を15スライドで作成してください。ProjectFlowはプロジェクト管理ツールで、タスク管理、進捗可視化、チームコラボレーション機能を備えています。対象顧客は中小企業の経営者・プロジェクトマネージャーです。以下の内容を含めてください: 1) 表紙 2) 課題の提起 3) ProjectFlowの特徴 4) 主要機能の詳細 5) 導入効果 6) 料金プラン 7) 導入事例 8) 競合比較 9) 導入ステップ 10) Q&A 11) クロージング」

  • 選択テンプレート: ビジネス向けテンプレート「Modern Blue」
  • 生成時間: 2分15秒
  • 初回生成スライド数: 15スライド (指定通り)

初回生成結果の評価

優れていた点 (そのまま使える要素)

  • 構成の論理性: プロンプトで指定した11の要素が適切な順序で配置され、営業資料として自然な流れ
  • デザインの統一感: 全15スライドで色使い、フォント、レイアウトが統一され、プロフェッショナルな印象
  • 表紙の完成度: タイトル、サブタイトル、背景画像が自動生成され、95点の完成度
  • 見出しの適切性: 各スライドの見出しが内容を的確に表現、100%そのまま使用可能
  • アイコン・図形の活用: 箇条書きに適切なアイコンが自動挿入され、視覚的に分かりやすい

修正が必要だった点

  • 内容の浅さ (70%): 各スライドの本文が2〜3行の箇条書きのみで、詳細説明が不足
  • 具体性の欠如 (80%): 「効率化を実現」など抽象的な表現が多く、具体的な数値・事例が不足
  • 画像の不適切さ (50%): AIが自動挿入した画像が内容と合わない (例: プロジェクト管理の説明にビーチの画像)
  • 料金プランの誤情報 (100%): 実在しない料金体系をAIが創作、全面的に修正必須
  • 競合比較の不正確さ (100%): 競合製品の情報が古い、または誤っている

修正作業の詳細と所要時間

初回生成から、ビジネス利用に耐えるレベルまで修正した作業内容と時間を測定しました。

修正作業項目 対象スライド数 所要時間 修正内容
内容の詳細化 10スライド 35分 箇条書きを文章化、具体例・数値を追加
画像の差し替え 8スライド 15分 不適切な画像を削除、適切な素材に差し替え
料金プランの修正 1スライド 10分 AIが創作した料金体系を正確な情報に全面修正
競合比較の修正 1スライド 12分 競合製品情報を最新データに更新、比較表を再作成
導入事例の追加 1スライド 8分 AIが生成した架空の事例を、実在の顧客事例に差し替え
レイアウト調整 3スライド 5分 テキスト量増加に伴うレイアウト微調整
フォント・色の統一 15スライド 3分 企業ブランドカラーに合わせて色調整
合計 88分

PowerPointとの作成時間比較

工程 PowerPoint (従来) Gamma AI 削減率
構成・アウトライン作成 30分 0分 (AIが自動生成) 100%削減
デザイン・レイアウト設定 45分 0分 (AIが自動生成) 100%削減
コンテンツ作成 90分 35分 (AI生成+修正) 61%削減
画像・図形挿入 25分 15分 (不適切画像の差し替え) 40%削減
全体調整・最終確認 30分 38分 (修正作業) ▲27%増加
合計 220分 (3時間40分) 90分 (1時間30分) 59%削減

Gammaは作成時間を59%削減しましたが、当初謳われていた「90%削減」には届きませんでした。特に、内容の詳細化と事実確認の修正作業に予想以上の時間を要しました。

完成度の評価 (5段階評価)

評価項目 初回生成 修正後 PowerPoint手作業
デザイン品質 ★★★★☆ (4.0) ★★★★☆ (4.5) ★★★☆☆ (3.0)
内容の充実度 ★★☆☆☆ (2.0) ★★★★☆ (4.0) ★★★★★ (5.0)
情報の正確性 ★★☆☆☆ (2.0) ★★★★★ (5.0) ★★★★★ (5.0)
視覚的訴求力 ★★★★☆ (4.0) ★★★★★ (4.5) ★★★☆☆ (3.0)
ビジネス利用可否 × (不可) ◯ (可) ◯ (可)

Gammaは初回生成の段階ではビジネス利用に耐えませんが、90分の修正作業により、PowerPoint手作業 (220分) を大幅に上回るデザイン品質の資料を作成できました。

検証2: 製品紹介資料の自動生成 (テンプレート品質の評価)

既存のWord文書 (5,000文字の製品説明文書) をGammaにアップロードし、スライド化する機能を検証しました。

ドキュメントアップロード機能の検証

  • アップロードファイル: Word文書 5,000文字 (見出し5個、本文20段落、箇条書き8箇所)
  • 処理時間: 1分30秒
  • 生成スライド数: 12スライド
  • テンプレート: 「Gradient Purple」を選択

スライド化の精度評価

優れていた点

  • 見出しの自動抽出: Word文書の見出しスタイル (H1、H2) を正確に認識し、スライドタイトルに変換 (精度100%)
  • 箇条書きの保持: 元文書の箇条書きを適切にスライド上の箇条書きとして配置 (精度95%)
  • 段落の要約: 長い段落を3〜5行に要約し、スライドに適した長さに調整 (精度80%)
  • テンプレートの適用: 選択したテンプレートが全スライドに統一的に適用

改善が必要だった点

  • 図表の未対応: Word文書に含まれていた表・グラフが全て無視され、スライドに反映されず (対応率0%)
  • 画像の配置: 元文書の画像が適切に配置されず、ランダムな位置に挿入 (精度30%)
  • 要約の不正確さ: 重要な数値・固有名詞が要約時に省略されるケースあり (誤り率15%)
  • スライド数の不適切さ: 5,000文字を12スライドに圧縮したため、1スライドあたりの情報量が不均等

テンプレート品質の比較評価

Gammaが提供する10種類のテンプレートを使用し、デザイン品質・視認性・ビジネス適性を評価しました。

テンプレート名 デザイン品質 視認性 ビジネス適性 致命的な弱点
Modern Blue ★★★★☆ ★★★★★ ★★★★★ やや保守的で個性に欠ける
Gradient Purple ★★★★★ ★★★★☆ ★★★★☆ グラデーションが派手すぎる場合あり
Minimal White ★★★★☆ ★★★★★ ★★★★★ シンプルすぎて印象が薄い
Bold Orange ★★★★☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆ 色が強すぎて疲れる
Corporate Gray ★★★☆☆ ★★★★☆ ★★★★★ デザインが地味で退屈
Creative Teal ★★★★★ ★★★★☆ ★★★☆☆ クリエイティブ業界以外に不向き
Tech Dark ★★★★☆ ★★★☆☆ ★★★★☆ 暗い背景で印刷時に見づらい
Nature Green ★★★★☆ ★★★★☆ ★★★☆☆ 特定業界 (環境・農業) 以外に違和感
Elegant Black ★★★★★ ★★★☆☆ ★★★☆☆ 高級感ありも堅苦しい印象
Playful Yellow ★★★☆☆ ★★★☆☆ ★☆☆☆☆ カジュアルすぎてビジネス不適

総合評価: ビジネス利用に最適なテンプレートは「Modern Blue」「Minimal White」「Corporate Gray」の3種類。デザイン性とビジネス適性のバランスが取れています。クリエイティブ系・スタートアップ向けには「Gradient Purple」「Creative Teal」が適しています。

[図解: Gammaテンプレートのポジショニングマップ – デザイン性×ビジネス適性の2軸評価]

検証3: 四半期レビュー資料の自動生成 (データ可視化の精度)

数値データ・グラフが多い四半期レビュー資料 (10スライド) をGammaで作成し、データ可視化機能を検証しました。

データ可視化機能の検証

入力プロンプト:

「2025年第3四半期のビジネスレビュー資料を10スライドで作成してください。以下のデータを含めてください: 売上5,000万円 (前年比15%増)、新規顧客50社 (前年比20%増)、解約率3% (前年比1%改善)、主要KPI達成率95%。部門別売上 (営業部2,500万円、マーケティング部1,500万円、サポート部1,000万円) も可視化してください。」

データ可視化の精度評価

優れていた点

  • 数値の正確な抽出: プロンプト内の全ての数値 (売上5,000万円、成長率15%等) を正確に認識し、スライドに配置 (精度100%)
  • グラフの自動生成: 部門別売上を棒グラフで自動生成、視覚的に分かりやすい
  • KPI表示の工夫: 達成率95%を大きく表示し、視覚的インパクトあり
  • 前年比の強調: 成長率15%増を緑色で強調表示し、ポジティブな印象

改善が必要だった点

  • グラフの種類選択: 時系列データを棒グラフで表示、折れ線グラフの方が適切 (要手動変更)
  • グラフの配色: デフォルトの配色が見づらい、企業カラーへの変更が必要
  • 複数データの比較表示: 前年比データが別スライドに分散され、比較しづらい
  • 表の未対応: プロンプトで「表形式で表示」と指定しても、箇条書きで生成される
  • データソースの不明確さ: グラフにデータの出典・更新日の記載なし

PowerPoint・Google Slidesとの機能比較

機能 Gamma PowerPoint Google Slides
AIによる自動生成 ◯ (優秀) × (なし) × (なし)
テンプレートの豊富さ △ (50種類) ◯ (1,000種類以上) △ (100種類)
デザインカスタマイズ性 △ (制限あり) ◎ (完全自由) ◯ (自由度高い)
グラフ・表の作成 △ (基本的) ◎ (高度) ◯ (実用的)
アニメーション機能 △ (基本的) ◎ (高度) ◯ (実用的)
コラボレーション ◯ (リアルタイム) △ (OneDrive経由) ◎ (リアルタイム)
エクスポート形式 △ (PDF、PPTX) ◎ (多形式) ◯ (主要形式)
オフライン利用 × (不可) ◯ (可能) △ (限定的)
学習コスト ◎ (非常に低い) △ (高い) ◯ (中程度)
作成速度 (初稿) ◎ (AI自動生成) △ (手作業) △ (手作業)

Gammaは「AI自動生成」「学習コストの低さ」「初稿作成速度」で圧倒的に優位ですが、「カスタマイズ性」「高度な機能」ではPowerPointに劣ります。用途に応じた使い分けが重要です。

検証4: 修正作業の実態 (工数の詳細分析)

3種類のプレゼン資料 (営業提案、製品紹介、四半期レビュー) を通じて発生した修正作業を分類し、削減可能な工数を分析しました。

修正作業の分類と発生頻度

修正作業カテゴリ 発生頻度 平均所要時間 削減可能性 致命的な弱点
内容の詳細化 高 (70%) 30〜40分 低 (AIの限界) ビジネス文脈の理解不足
事実確認・修正 高 (80%) 10〜15分 中 (データ連携で改善) AIの創作・誤情報生成
画像の差し替え 中 (50%) 10〜20分 高 (AI画像生成で改善) 文脈理解の不足
グラフ・表の修正 中 (40%) 5〜10分 中 (機能拡張で改善) 高度な可視化機能の欠如
レイアウト調整 低 (20%) 5〜10分 低 (個人の好み) カスタマイズ性の制限
ブランド適合 中 (30%) 5〜10分 高 (テンプレート機能で改善) 企業ブランド設定の不足

修正作業を削減する実践テクニック

テクニック1: 詳細なプロンプト作成

  • 悪い例: 「新製品の営業資料を作成」→ 抽象的すぎて内容が薄い
  • 良い例: 「新製品Xの営業資料を15スライドで作成。対象顧客は中小企業経営者。課題として『プロジェクト管理の非効率』を提起し、製品の3つの特徴 (タスク管理、進捗可視化、コラボレーション) を詳述。導入効果として『業務時間30%削減』を強調。料金は月額5,000円から」
  • 効果: 詳細プロンプトにより、内容の詳細化作業が約50%削減

テクニック2: 既存資料のアップロード活用

  • 既存のWord文書、PDF、URLをアップロードして土台を作成
  • ゼロからプロンプト入力するより、既存資料を土台にする方が精度向上
  • 効果: 事実確認・修正作業が約40%削減

テクニック3: カスタムブランドテンプレートの事前設定

  • Pro以上のプランで、企業ロゴ・ブランドカラー・フォントを事前設定
  • 全てのプレゼンで自動的に企業ブランドが適用される
  • 効果: ブランド適合作業が100%削減

テクニック4: 段階的な生成アプローチ

  • 最初は「アウトラインのみ生成」で構成を確認
  • 構成が適切であれば「詳細化」で各スライドの内容を生成
  • 一気に生成すると、後戻りの修正が大量発生するリスク
  • 効果: レイアウト調整作業が約60%削減

Gammaの致命的な弱点まとめ

3種類のプレゼン資料作成を通じて明らかになったGammaの致命的な弱点を整理します。

弱点1: 内容の浅さと創作リスク (致命度: 高)

  • AIが生成する内容は2〜3行の箇条書きレベルで、詳細説明が不足
  • プロンプトに具体的なデータがないと、AIが数値・事例を創作するリスク
  • 料金プラン、競合情報、導入事例などは、ほぼ100%修正が必要
  • 影響: 初回生成をそのまま使うと、誤情報を顧客に提示するリスク
  • 対策: AI生成は「たたき台」と割り切り、必ず人間が内容を詳細化・事実確認

弱点2: 高度なカスタマイズができない (致命度: 中)

  • PowerPointのような細かいレイアウト調整、アニメーション設定ができない
  • テンプレートに依存するため、独自性の高いデザインは困難
  • 複雑なグラフ (複合グラフ、ウォーターフォール等) は作成不可
  • 影響: 重要なプレゼン (経営会議、大型商談) では物足りない可能性
  • 対策: GammaでPDF出力→PowerPointで高度な調整、というハイブリッド運用

弱点3: オフライン利用不可 (致命度: 中)

  • Gammaは完全クラウドベースで、オフライン環境では一切使用不可
  • 飛行機内、ネット環境のない会場でのプレゼンに不向き
  • 影響: 移動中の資料作成、オフライン会場でのプレゼンが不可
  • 対策: 事前にPDF・PowerPoint形式でダウンロード、オフライン環境ではそちらを使用

弱点4: 日本語精度がやや低い (致命度: 低)

  • Gammaは英語ベースのツールで、日本語生成の自然さがやや劣る
  • 特に、日本語の助詞 (「は」「が」「を」) の使い方が不自然なケースあり
  • 敬語の使い分け (です・ます調と常体の混在) も発生
  • 影響: 顧客向け資料では、日本語の不自然さが信頼性を損なう可能性
  • 対策: 生成後に日本語を丁寧に校正、または英語プレゼンで使用
[図解: Gamma致命的弱点の影響度マトリクス – 致命度×発生頻度の2軸評価]

Gammaをおすすめできる人・できない人

Gammaをおすすめできる人

  • デザインスキルがない人 – Gammaは自動的に美しいデザインを生成、PowerPointの「デザインセンスがない」問題を解決
  • 資料作成時間を削減したい人 – 3時間の作業が1.5時間に短縮、スピード重視の環境に最適
  • 社内プレゼン・報告資料が主な人 – 完璧な精度が求められない資料なら、Gammaで十分
  • スタートアップ・小規模チーム – PowerPointライセンス不要、月10ドルで全員が高品質資料を作成可能
  • 英語プレゼンが多い人 – 英語での生成精度は非常に高く、グローバル環境に最適

Gammaをおすすめできない人

  • 完璧な精度・デザインが必須の人 – 経営会議、大型商談、投資家向けピッチなど重要プレゼンはPowerPoint推奨
  • 複雑なグラフ・データ可視化が必要な人 – Gammaのグラフ機能は基本的、高度な可視化はPowerPoint・Tableauを推奨
  • オフライン環境での作業が多い人 – 飛行機内、ネット環境のない場所での作業はPowerPoint必須
  • PowerPointの高度な機能を活用している人 – マクロ、複雑なアニメーション、SmartArt等はGammaで代替不可
  • 情報セキュリティが厳格な企業 – クラウドサービスへのデータアップロードが制限される環境では使用不可

料金対効果の総合評価

Gammaの料金対効果を、PowerPoint、Google Slides、Beautiful.ai、Tome等の競合ツールと比較し、総合評価を行います。

評価項目 Gamma PowerPoint Google Slides Beautiful.ai
初稿作成速度 ◎ (2分) △ (60分) △ (60分) ◯ (10分)
デザイン品質 ◯ (4.0/5) △ (3.0/5) △ (3.0/5) ◯ (4.5/5)
カスタマイズ性 △ (制限あり) ◎ (完全自由) ◯ (自由度高) △ (制限あり)
学習コスト ◎ (10分) △ (数時間) ◯ (30分) ◯ (20分)
月額料金 10ドル〜 15ドル〜 (Microsoft 365) 無料 12ドル〜
オフライン利用 × (不可) ◯ (可) △ (限定的) × (不可)
コラボレーション ◯ (リアルタイム) △ (OneDrive) ◎ (リアルタイム) ◯ (リアルタイム)
総合評価 ★★★★☆ ★★★★★ ★★★☆☆ ★★★★☆

総合評価: 78点 / 100点

  • 最大の強み: AI自動生成による圧倒的な初稿作成速度、デザインスキル不要、学習コストの低さ
  • 最大の弱み: 内容の浅さ・創作リスク、カスタマイズ性の制限、オフライン利用不可
  • 推奨用途: 社内プレゼン、定期報告、スピード重視の資料作成
  • 非推奨用途: 経営会議、大型商談、投資家ピッチ、複雑なデータ可視化

まとめ: Gamma導入の最終判断基準

3種類のプレゼン資料作成を通じたGamma検証により、以下の結論が得られました。

Gamma導入を推奨するケース

  1. 週に3件以上の資料作成がある – 1件あたり1時間削減×週3件 = 週3時間、月12時間の削減効果
  2. デザインスキルに自信がない – Gammaは自動的にプロレベルのデザインを生成、デザイナー不要
  3. 社内プレゼンが中心 – 完璧な精度が求められない環境なら、Gammaで十分な品質
  4. PowerPointライセンスがない – 月10ドルで代替可能、Microsoft 365 (月15ドル) より安価
  5. スピード重視の文化 – スタートアップ、アジャイル組織など、完璧より速度を重視する環境

Gamma導入を見送るべきケース

  1. 顧客向け・重要プレゼンが中心 – 大型商談、経営会議、投資家ピッチはPowerPointの精度・カスタマイズ性が必須
  2. 複雑なデータ可視化が必要 – 財務分析、データサイエンス等、高度なグラフ機能が必要な場合はPowerPoint推奨
  3. オフライン環境での作業が多い – 飛行機内、ネット環境のない会場ではGammaは使用不可
  4. PowerPointの高度機能を活用 – マクロ、SmartArt、複雑アニメーションを活用している場合、Gammaでは代替不可
  5. 情報セキュリティが厳格 – クラウドへのデータアップロードが禁止される環境では使用不可

最終推奨アクション

  1. 無料プラン (400クレジット) でトライアル – 実際の社内資料をGammaで作成し、品質・修正量を体験
  2. 修正時間を測定 – 初回生成→完成までの時間を測定、PowerPointと比較してROI計算
  3. 内容の正確性を確認 – AIが創作した情報がないか入念にチェック、事実確認の負担を評価
  4. テンプレートを試す – 10種類のテンプレートで資料作成し、自社ブランドに合うか確認
  5. ハイブリッド運用を検討 – Gammaで初稿作成→PowerPointで仕上げ、という使い分けが現実的

Gammaの最適な活用シーン

  • 週次・月次定例報告 – 同じ構成の資料を毎回作る場合、Gammaで大幅な時短
  • アイデアの可視化 – 企画書、提案書の初稿をGammaで素早く作成し、チーム内議論
  • 教育・トレーニング資料 – 社内研修、オンボーディング資料など、デザイン性が重要な教材
  • 営業提案の初稿 – Gammaで構成とデザインを作成→営業担当が内容を詳細化、という分業
  • イベント・ウェビナー資料 – 視覚的訴求力が重要で、細かい精度は不要な場面

Gammaは「デザインスキル不要で美しいプレゼンを素早く作成」というコンセプトを実現していますが、内容の詳細化と事実確認に相応の時間を要します。作成時間59%削減は実現できるものの、「AIに全て任せる」のではなく「AIが作った初稿を人間が磨き上げる」という姿勢が重要です。自社の資料作成頻度、求められる品質レベル、PowerPointスキルに応じて、Gammaの導入可否を判断してください。

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